さあ8巻だ。
不良軍団によって突然非道ともいえる襲撃を受けた湘北高校バスケ部。
暴力沙汰となっては廃部の危険も出てくる・・・とはいえ、やられっぱなしではいられない、と覚醒した桜木たちだったが、一体どうなるのだろうか。
ここまでやりたい放題やった理由も知りたいところである。どうしよう、しょうもない理由だったら。
桜木と水戸洋平がかなりの強さを見せ、どんどんと不良軍団を追い詰める。
さすがにもう諦めムードである。
ここにきてまだ食って掛かろうとする三井に、不良軍団のうちのひとりがたまらず「何をそんなにこだわっているんだ!」と心の叫びをあげる。
だよね!?三井とかいう男、一体なにをそんなにこだわっているのか謎過ぎだ。
普段おとなしい小暮さんが、ここで「大人になれよ、三井」と一石を投じる。
あれ??二人は知り合い??
もしかしてこの三井、もとはバスケ部メンバーか?
ここで授業でずっと不在だった赤木キャプテンが登場。そして三井がやはりバスケ部メンバーだったことが判明する。しかも、「元」ではなく、どうやら現役メンバーのようだ。
これはさらに一体なぜ彼がこんなことをしでかしたのが気になるばかりだである。
そしてとうとう三井の過去が描かれ始めた。
さあどんとこい。どんな過去があったのか。しょうもない理由ではもはや読者は納得しない流れである。
三井は中学時代にバスケのMVPをとり、期待を一身に背負って湘北高校バスケ部に入部したようだ。
そこで一緒になったのが、小暮と赤木だった。
190㎝越えというポテンシャルを秘めながらもまだ粗削りなプレイを見せる赤木に対して、三井のプレイは機械のような正確さ。他の追従を認めないレベルの差を見せつけていた。
ここまでは、今の三井の姿になってしまうとは微塵も思うことができない。
・・・と、読み進めていたのだが・・・・。
な、なんと・・・!!
ここでまさかの・・・!!アレである。
そう、安西先生の「あきらめたらそこで試合終了ですよ」が飛び出た。
ええええっ??
ここで??8巻で登場なの?この伝説のセリフ。
いや、すっかりクライマックスで登場するセリフだとばかり思っていた。
かなりの衝撃である。まさか8巻でこのセリフにお目にかかれるとは予想だにしなかった。
すっかり安西先生の伝説のセリフに意識を持っていかれていたが、そうだった。三井の過去だった。
さあ、気を取り直して読み進める。
途中でどことなく予想がついたが、どうやら足のケガが原因で、彼はバスケが続けられなくなったようだ。
それなのに、変わらず思い切りバスケを続けられる赤木や小暮へ嫉妬をしたらしい。
・・・・・それだけ??????ほんとに?????
え、これって当時読者はみんな納得したのだろうか。
めちゃくちゃ自己中じゃない?みんなに責任ないじゃん。ただの八つ当たりじゃん。
こんな理由こじらせて、暴れたの?バスケ部メンバー暴行したの?他校の不良も使って???
うそでしょ?ほかに理由ないの?
いやあ、これは・・・。ちょっと到底納得できない。
「本当はバスケがしたいんだろ」とか、「過去にこだわるな」とか「もう足は治っているんだろ」じゃないのよ。
安西先生登場からの、「先生、バスケがしたいです」じゃないのよ。
これは許されないでしょ。最悪、人死んでたよ!?
というわけで、かなりのモヤモヤを抱いたまま9巻へとつづくのだが・・・
まさか三井、さくっとバスケ部に返り咲くとかないだろうなあ。なんかやだなぁ。