さあ、6巻である。
残り1分を切っての点数差4点を、どう切り抜けるのか?それとも切り抜けられないのか??
残り1分で4点を返さなくてはならないのはもちろんのこと、そもそもこれ以上相手チームのシュートを許してはいけない状況。
そんな切羽詰まった中、ノリに乗った仙道が攻めてくる。
赤木と流川が守ろうとするも、届かないー おう思った時。
後ろから「バクッ」とカットしたのが桜木だ。
3人が同時にプレイしているからこその、この流れ。すごくいい。
これには再び相田彦一にして「アンビリーバブル!ヒーイズアンビリーバブル!」と言わしめ、彼のキャラ設定をさらに謎めいたものにさせた。
問題はこのカットしたボールを活かせるかだ。
「パス!!」という大きな声に、反射的にボールをパスすると、受け取ったのは流川。
「あいつにだけはパスするまいと思っていたのに」と言わんばかりの桜木の表情だが、そんなことはお構いなしに3点シュートを決め、いよいよ点数差は1点に。
この時点で残り何秒なんだ!?
40秒らしい。どうなんだ!?あと1点、間に合うのか??
なんだかまるでオリンピックの試合を自宅でテレビに齧り付いて観戦している気分にさえなってきた。
残り15秒!!!!
仙道に張り付かれて行き場を失う流川の目に、味方のユニフォームが!
とにかくパスをーと投げた先は、出た!桜木。
さっきの立場逆転である。
本当に面白い演出だ。
くるか!?最高の見せ場!!これでシュートを決めれば、美味しいところ総取りである。
かっこよくスラムダンクを決めてしまえ!!と構えた桜木の耳に届いたのは、赤木晴子の声。
そう、そうだよ桜木。ここはスラムダンクじゃないよ。
赤木晴子とたくさん練習したアレだよアレ。信じているよ。
決めた!!!!庶民シュート!!!そうだよ!!信じてたよ桜木!!!
しかし!!!シュートを決めたことで安心し切ってしまったその瞬間をついてきたのは仙道。
え!!!?まだ時間残ってるの!?4秒??
その時、私の脳裏に浮かんだのは、インスタやTikTokなどで時々定期的に上がってくる、試合終了残り数秒でシュートを決め、湧き上がったチームを尻目に、ネットから落ちたボールをすぐさま拾い、反対側のゴールへとロングシュートを決め、結局逆転してしまうという動画だった。
油断してはいけないのだ。たった数秒が命取りになるのだ。
現実は甘くなかった。
仙道のシュートは決まり、逆転のさらに逆転により、湘北高校は破れてしまった。
これには私まで「ええええええ」と落胆の声を思わずあげてしまった。
「・・・・パス・・・」と、まるで現実を受け入れられないかのように呟く桜木の姿に心が痛む。
いやでも、もとは30点差をつけられるかもしれなかった試合。相手はベスト4の強豪チーム。
素人同然だった桜木がこれほどまでに活躍でき、かなりのナイスプレーをしたことを考えれば、十分なほどに納得のいく試合だったはずだ。
どうか気を落とさないでほしい。
桜木の体育館シューズは、なんと前半分がぱっかりと開いてしまっているほどボロボロになっていた。
あれ?桜木出てたの後半だけだよね。
その短時間でここまで劣化するって、なかなかなに なかなかじゃないの?
というか、これならちゃんとしたシューズ履いてたら、桜木もっと無双できたのでは?
と、野暮なことは考えまい。
陵南高校を後にする湘北高校バスケメンバーを見送る魚住と仙道。
握手を交わす赤木キャプテンと魚住。
桜木・流川と仙道もとてもいいライバルとなりそうである。
これぞスラムダンク、「嫌なやつがいない」。
と思ったのも束の間、傷心の桜木に追い打ちをかける流川親衛隊はかなり嫌な人たちだ。
本当に腹がたつ。
そんなイライラをあっという間に掻き消すパワーを持っているのが赤木晴子。
桜木の活躍を素直に褒め、あっという間にモチベーションを復活させてしまった。さすがである。
晴子のサポートでちゃんとしたバッシュも30円で手に入れた桜木は、いよいよこれから本格的始動といったところか。
安西監督も、陵南高校との試合はとても良かったと評価し、「君たちは強くなる」とレアな瞳を見せながら言ってくれた。
なんだか感動するなぁ。
一生懸命何かに打ち込むって、本当にいいな。
そんなこんなしている中、また新キャラ登場である。
宮城リョータ。退院したばかりとのことだ。
・・・・・・・。
絶対彼だ!!最後の主要キャラ。今度こそ彼に間違いない。
そうか、仙道も違ったのか。
やっとスッキリできそうである。
宮城に次いで、ぞくぞくと新キャラが登場してやや置いてけぼりになりそうだったが、どうやら宮城が入院していた理由は病気ではなく喧嘩による怪我のようだ。
不治の病を抱えているのか・・?と心を少し痛めていた時間を返してほしい。
確かにこれは桜木と張る問題児となりそうだ。
高校2年生。しかも彩子さんに惚れているらしい。
そういえば1巻の感想では、赤木キャプテンと彩子さんが恋仲になるのではと思っていた。
6巻まで読んだところ、今のところ2人の間にそのような空気感はない。
なんとなく直感だったんだけどな。どうなんだろう。
このリョータ、桜木と彩子が並んで歩いていただけで(しかも校内)、嫉妬で桜木を殴る蹴るをしでかす。
これだけでかなりの要注意人物であることはわかった。桜木以上である。
こんな状態でバスケの試合とかしたら、カッとして相手チームに殴りかかりかねない気がするが。
殴られて桜木が黙っているわけがない。すぐさまに何倍にもしてやり返す勢いで飛びかかる。
これまた桜木と因縁のあるバスケ部員が増えてしまった。
流川・桜木・宮城が揃ったらかなりしんどそうである。他のバスケ部員の気苦労が今から思いやられる。
宮城がもっと早く復帰していたら、こないだの陵南高校との練習試合勝てたんじゃないかな。
というか、湘北高校って本当に緒戦敗退するような弱いチームとは到底思えないのだけれど。
赤木キャプテンと木暮さん、そして宮城がいる時点でかなり強くないか?
これもまた野暮な考えはやめるべきだろう。
さあ、宮城も加わってますます賑やかになる湘北高校の行末に期待しよう。
7巻へつづく!!
48歳主婦が今さら「スラムダンク」を人生初で読んでみる【初見感想】6巻

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