ミステリと言う勿れの部屋

作品概要

あらすじ

冬のある日、大学生の久能整は、同級生の寒河江殺害事件の容疑者として、大隣警察署に任意で連行される。久能は犯行を否定するが、刑事たちは彼を疑い、毎日の取り調べが始まる。
取り調べを担当する藪警部補、乙部巡査、風呂光巡査、池本巡査、青砥巡査部長は、久能の独特な考え方や語り口に次第に引き込まれていく。事件の物証が次々と久能に不利な状況を示す中、彼は冷静に、そして独自の視点で事件の裏側にある人間関係や隠された真実を推理していく。
久能の鋭い洞察力により、事件は意外な方向へと展開する。過去の轢き逃げ事件と結びつく中で、真犯人が浮かび上がり、その動機が明かされる。久能は、固定観念にとらわれない思考で、刑事たちが気付かなかった真相を解き明かす。