雑誌概要

「ヤングガンガン」(YOUNG GANGAN)は、スクウェア・エニックスが発行する日本の隔週刊青年漫画雑誌である。毎月第1・第3金曜日に発売され、通称「YG」や「ヤンガン」として親しまれている。2004年12月3日に、それまでの『ガンガンYG』から誌名を変更して創刊された。主に10代後半から30代程度の青年層をターゲットとしており、多彩なジャンルの漫画を掲載している点が特徴である。

特徴

  1. 幅広いジャンルの作品:
    バトルアクション、ギャグコメディ、日常系、ファンタジー、恋愛、歴史ものなど、非常に多岐にわたるジャンルの作品を掲載している。読者の多様な好みに応える幅広いラインナップが用意されている。

  2. グラビアページの充実:
    本誌の特徴の一つとして、人気アイドルやグラビアアイドルのグラビアページが掲載されている点が挙げられる。また、2006年からはワタナベエンターテインメントと共同で新人アイドルオーディション「B-GIRL Audition」を開催するなど、漫画以外のエンターテインメント要素も積極的に取り入れている。

  3. メディアミックスの展開:
    掲載作品の多くは、アニメ化、実写ドラマ化、実写映画化といったメディアミックスが積極的に行われている。これにより、雑誌の読者層を超えて広く一般にも認知されるヒット作を多数生み出してきた。

  4. 関連雑誌の展開:
    2007年には増刊号『増刊ヤングガンガン』が発刊され、その後『増刊ヤングガンガンビッグ』へのリニューアルを経て、2011年10月には月刊誌『月刊ビッグガンガン』として独立創刊している。これは本誌が青年漫画市場において確立した地位を持つ証左である。

  5. 電子書籍版の提供:
    2017年3月17日発売の2017年7号より、電子書籍版の配信を開始しており、時代のニーズに合わせた購読形態を提供している。

代表作品

「ヤングガンガン」からは、アニメ化や実写化など多くのメディア展開を果たした人気作品が多数誕生している。

  • 『咲-Saki-』(小林立):
    麻雀に打ち込む女子高生たちの青春を描いた作品であり、長期にわたる連載と数度のアニメ化、実写ドラマ・映画化がされている人気作だ。

  • 『WORKING!!』(高津カリノ):
    ファミリーレストランで働く個性豊かな従業員たちの日常を描いたコメディ。複数回にわたるアニメ化がされ、高い人気を博した。

  • 『荒川アンダー ザ ブリッジ』(中村光):
    荒川河川敷に住む奇妙な人々との交流を描いたシュールコメディで、アニメ化、実写ドラマ・映画化された。

  • 『セキレイ』(極楽院櫻子):
    特殊能力を持つ「セキレイ」と呼ばれる少女たちと契約し戦う少年を描いたバトルファンタジー。アニメ化もされた。

  • 『BAMBOO BLADE』(原作:土塚理弘、作画:五十嵐あぐり):
    弱小剣道部の女子高生たちが成長していく姿を描いたスポ根コメディで、アニメ化された。

  • 『天体戦士サンレッド』(くぼたまこと):
    悪の組織フロシャイムの怪人とヒーロー・サンレッドの日常を描いたギャグ漫画で、アニメ化もされた。

  • 『マンガ家さんとアシスタントさんと』(ヒロユキ):
    女性アシスタントと変態漫画家の日常を描いたコメディで、アニメ化された。

  • 『その着せ替え人形は恋をする』(福田晋一):
    雛人形の頭師を目指す男子高校生と、コスプレ好きのギャルが交流する恋愛コメディであり、アニメ化され大ヒットを記録した人気作品だ。

  • 『デッドマウント・デスプレイ』(原作:成田良悟、作画:藤本新太):
    異世界から転生してきた死霊術師と、新宿に生きる人々の群像劇を描いた作品で、アニメ化もされている。

  • 『ゆうべはお楽しみでしたね』(金田一蓮十郎):
    オンラインゲームで知り合った男女のルームシェア生活を描いた作品で、テレビドラマ化された。

これらの作品の他にも、ゲームやライトノベルを原作とするコミカライズ作品も多く、多彩なラインナップで読者を惹きつけている。