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「りぼん」は、1955年8月3日に集英社から創刊された月刊の少女漫画雑誌である。講談社の「なかよし」、小学館の「ちゃお」と並び、三大小中学生向け少女漫画雑誌の一つに数えられている。創刊60周年を迎えた歴史ある雑誌であり、主に小学校から中学校程度の少女をターゲットとしている。コミックスは「りぼんマスコットコミックス」のレーベル名で毎月発売されている。過去にはベネトン・ジャパンや国際連合世界食糧計画(WFP)と提携し、社会貢献活動にも取り組んだ実績がある。
歴史と変遷:
1955年に『少女ブック』の妹雑誌として創刊され、当初はグラビアや読み物を含む総合月刊誌であったが、1958年頃から少女漫画の掲載が増え、漫画誌としての性格を確立した。1970年代末期から1980年代半ばにかけては、陸奥A子、太刀掛秀子、田渕由美子といった作家が牽引し、「おとめちっく」と呼ばれる独特の作風がブームとなった。この時期の付録は、ファンシーグッズとしての人気も高く、高年齢層の読者も獲得した。
全盛期と部数の変動:
1980年代後半から1990年代半ばにかけて部数を大きく伸ばし、1993年末には少女漫画誌として史上最高の255万部を記録した。しかし、その後は部数が徐々に減少し、2002年には「ちゃお」に、2006年には「なかよし」にも抜かれ、一時的に三誌中最下位となった。しかし近年では、再び印刷証明付き部数で少女向けコミック誌の首位に立つなど、盛り返しの動きも見られる。
読者層に寄り添った作品:
初期は小中高生を対象としていたが、現在は小学校から中学校程度の少女層をメインに据え、学園生活や友情、初恋といった、等身大の悩みや憧れを描いた作品が多く掲載されている。読者が共感しやすいテーマと親しみやすい絵柄が特徴である。
積極的なコラボレーションと付録:
読者の心を掴む多様な付録は「りぼん」の大きな魅力の一つである。また、近年では2023年8月発売号で「ちゃお」との初のコラボ表紙を実現するなど、読者層の拡大や活性化に向けた新たな試みも行われている。
「りぼん」からは、長年にわたり多くの人気作品が誕生している。
『ちびまる子ちゃん』(さくらももこ):
作者の少女時代をモデルにした、日常の出来事をコミカルに描いた国民的漫画。アニメ化され、幅広い世代に愛され続けている。現在は、小萩ぼたんが作画を担当し、不定期連載されている。
『アニマル横町』(前川涼):
小学5年生の主人公と、人間界にやってきた動物たちの奇妙な共同生活を描いたギャグ漫画。アニメ化もされている。
『ハニーレモンソーダ』(村田真優):
内気な少女が、レモン色の髪のクールな男子と出会い、少しずつ変わっていく姿を描いた学園恋愛漫画。実写映画化もされた人気作である。
『HIGH SCORE』(津山ちなみ):
個性豊かな女子高生たちの日常を描いたショートギャグ漫画で、長期連載を続けている。
『絶叫学級 転生』(いしかわえみ):
人間の心の闇や恐怖をテーマにしたホラーオムニバス作品で、読者の好奇心をくすぐる。
『さよならミニスカート』(牧野あおい):
アイドルを辞めた少女が、男装して普通の高校生として生きることを選択する、社会派の要素を含んだ作品である。