noicomi

「noicomi」は、スターツ出版によって2019年6月14日に創刊された電子コミック誌である。主に同社の運営するWeb小説サイト「野いちご」や「Berry’s Cafe」から書籍化された「野いちご文庫」「ケータイ小説文庫」の作品をコミカライズすることに特化している。コンセプトは「きゅん、したい。」であり、若い女性層をターゲットとした、胸キュン要素の強い恋愛作品を中心に掲載している。
人気Web小説のコミカライズ専門誌:
「野いちご」や「ケータイ小説文庫」といった、Web上で人気を博した小説作品を漫画化することに特化している点が最大の特徴である。これにより、既に支持を得ている物語のコミカライズ版として、読者に安心して楽しんでもらえる作品を提供している。
「きゅん」を追求したテーマ:
コンセプト「きゅん、したい。」が示す通り、読者が胸キュンするような恋愛シチュエーションやキャラクターの感情の動きを丁寧に描く作品が中心である。学園もの、年の差恋愛、再会ロマンスなど、多様な設定の中で「きゅん」を生み出す物語が展開される。
原作との連携とタイトル変更:
原作となる小説は、スターツ出版が主催または共催する「野いちご大賞」や「noicomiマンガシナリオ大賞」といった文学賞・コンテストの受賞作も多く含まれる。これらのコンテストは、質の高い物語を選出し、商業化へと繋げる役割を担っている。しかし、コミカライズされる際に書籍版からタイトルが変更される作品が多いため、原作のタイトルで公式サイトを検索しても見つかりにくい場合がある点が特徴的だ。
電子媒体に特化:
紙媒体ではなく電子コミック誌として展開することで、読者はスマートフォンやタブレットなどで手軽に作品を読むことができる。これは、主にWeb小説を読み慣れた若年層の読者層と親和性が高い。
「noicomi」は、Web小説発の人気作を多数コミカライズしている。具体的な掲載作品の個別のタイトルは提供された情報には明記されていないが、その特性上、以下のような作品群が代表的であると言える。
「野いちご文庫」や「ケータイ小説文庫」の人気作:
『野いちご』サイトや『Berry’s Cafe』サイトでPV数や評価が高かった作品、あるいは書籍化されベストセラーとなった作品が優先的にコミカライズの対象となる。
各種文学賞受賞作のコミカライズ:
「野いちごグランプリ」「野いちご大賞」「スターツ出版文庫大賞」など、スターツ出版が主催する小説コンテストの受賞作が多数コミカライズされている。例えば、「noicomiマンガシナリオ大賞」は、大賞作品の漫画化を確約しており、直接的に「noicomi」の代表作品に繋がる。これらの賞を通じて、物語の面白さや共感性が評価された作品が、漫画として読者に届けられている。
このように、「noicomi」は、Web小説という新たなコンテンツの源流から、現代の若い女性層の「きゅん」に特化した形で、多様な恋愛物語を電子コミックとして提供している雑誌である。