月刊ASUKAファンタジーDX

『月刊ASUKAファンタジーDX』は、かつて角川書店から発行されていた少女漫画雑誌である。『月刊ASUKA』の増刊号を前身とし、隔月刊での発行を経て1994年に月刊誌として創刊された。1996年からは誌名を『ふぁんデラ』へと変更したが、2000年11月号をもって休刊となった。通巻で80号が発行された。
本誌は少女漫画を主軸としながらも、ファンタジー、冒険、SFといった多彩なジャンルの作品を掲載していた点が特徴である。
特にメディアミックス作品に強く、女性向け恋愛シミュレーションゲームの草分けである『アンジェリーク』や、人気アニメ『カウボーイビバップ』、コンピュータRPG『ファイアーエムブレム』といった、様々なメディアのコミカライズ作品を積極的に掲載した。また、『ロードス島戦記』や『アルスラーン戦記』など、角川スニーカー文庫をはじめとする小説のコミカライズも本誌の大きな柱であった。このように、漫画作品に留まらない幅広いエンターテインメントのファン層を取り込んでいた雑誌であった。
以下に挙げるのは、本誌を代表する掲載作品の一部である。
『アルスラーン戦記』(作画:中村地里 原作:田中芳樹):人気ファンタジー小説のコミカライズである。
『アンジェリーク』(由羅カイリ):コーエー(現・コーエーテクモゲームス)の同名ゲームを原作とする作品だ。
『カウボーイビバップ』(南天佑):サンライズ制作の同名SFアニメのコミカライズ作品である。
『ファイアーエムブレム』(佐野真砂輝&わたなべ京):任天堂の同名シミュレーションRPGを漫画化した作品だ。
『ロードス島戦記 ディードリット物語』(よねやませつこ):日本のファンタジー小説の金字塔『ロードス島戦記』シリーズのコミカライズである。
『あぶない丘の家』(萩尾望都):少女漫画界の大家である萩尾望都による作品である。
『僕だけが知っている』(竹宮惠子):同じく少女漫画界の大家、竹宮惠子による作品だ。
『燕京伶人抄』(皇なつき):中国を舞台にした歴史漫画で知られる皇なつきの作品である。