さて、ようやく「スラムダンク」2巻が読める。
実は、今回スラムダンクを読み進めるにあたり、地道に図書館で予約して借りているのである。
さすがスラムダンク、今でもその人気は衰えることがないのだろうか。2巻を手にするまでに、ゆうに2週間ほどを要してしまった。(「スラムダンク」1巻の感想記事はコチラ)
それにしても図書館は意外に漫画の品揃えが充実している。
メジャーな作品なら、高確率で置いてあったりする。
ぜひ、みなさんも一度お目当ての漫画が近くの図書館に所蔵されていないかチェックしてみてほしい。
本題に戻るが、早速表紙を捲るとしよう。
2巻の表紙は桜木のアップである。
そうそう、1巻のレビューを読んだ方から、「桜木の髪型はオールバックではない笑」というツッコミをいただいた。
これはリーゼントになるらしい。
何が違うのだろう?
おでこの上あたりが、やや膨らんでいるのがリーゼントだろうか??
どちらにせよ、いわゆるヤンキーの髪型という認識で合っているはずだ。

さて、1巻では、基本練習に嫌気がさした桜木が体育館を飛び出すところで終わっていた。
その後、彼はどうしたのだろう。
「スラムダンク」2巻の内容と印象
喫茶店でワル仲間と時間を潰す桜木。
どうやら早くも体育館を飛び出してしまったことを後悔しているようである。
晴子の悲しそうな顔が脳裏に浮かぶ。
一方体育館ではその晴子が桜木を呼び戻そうと探しに出る。
…ん??
これって、桜木が体育館を飛び出してからそう時間経ってないということか?
結局、別の不良軍団に目をつけられて喧嘩になるも、途中でいてもたってもいられなくなり、体育館へともどる桜木だった。
早い、早いよ笑
こういうのって、1週間単位くらいでこじらせるものじゃないの?
この感じ、1時間ちょっとくらいのボイコットだったようだ。
桜木よ。可愛いじゃないか。
ここで、番外編が入る。
1巻で募集されていた、「桜木花道のフラれ唄」に多数の応募があったようだ。
その中でも秀逸な作品が紹介されている。
当時、まだ連載初期だっただろうに、多数の応募があったというところに、「スラムダンク」のポテンシャルを感じる。
さて、練習は続く。
ここでとうとう、あの監督の登場。
あの伝説の「諦めたらそこで試合終了ですよ」の人じゃないか!!と自然とテンションが上がる。
監督のアップも初めてお目にかかったが、瞳がちゃんと描かれていて若干衝撃を受けた。
私の記憶に刻まれていた監督は、メガネと髭のみであまり表情が読み取れない姿だったからだ。
今思い起こせば、ケンタッキーのカーネルおじさんにとても似ている。

安西監督。そうだ、そういう名前だった。耳慣れた言葉だ。
安西監督は、5年前までは鬼コーチとして「白髪鬼(ホワイトヘアードデビル)」という異名を馳せていたそうだ。それはかなり意外である。
安西監督、相当奥が深いキャラのようだ。
安西監督が組んできた練習試合の相手が、昨年の県ベスト4の陵南高校と知り、闘争心に火のついたバスケ部メンバー。1年生対上級生の練習試合を始めることになる。
いよいよ本格的にバスケ漫画っぽくなってきた。流川(相変わらず変換は出ない)の実力もお披露目となるのか。
いやぁ、すごい見せ場だった。
途中、赤木晴子と彩子先輩のキャッキャウフフに持って行かれそうになったが、しっかりと緊迫感のある流川と赤木先輩の本気プレイを堪能できた。
それにしても作者のコマ割りのセンスが素晴らしすぎる。
ページをめくった瞬間に目に飛び込む赤木先輩のハエたたきカット、そしてゴリラダンク。
格好良さ2割増しである。
…このダンクを決めた瞬間、「出た!!スラムダンク!!」という声援が上がるかと思いきや、「ゴリラダンク」だから、スラムダンクという作品は侮れない。
とはいえとにかく、文句なしにめちゃくちゃかっこよかった。
まだ2巻でこの盛り上がり。末恐ろしい漫画である。
赤木先輩の強さに完全にスイッチが入った流川。
スーパー流川タイムスタートである。
怒涛のカット、そして流れるようなフェイク、キュキュっというバスケシューズの効果音が心地いい。
アニメならともかく、漫画でここまで躍動感あふれる描写ができるなんて。
特にカットの場面では、片面ページいっぱいに描かれていて、本誌のジャンプでこのページを開いたときのインパクトはよほどだったことだろう。
そしてスーパー流川はもはや誰にも止められず、見開きページでの見事なダンクシュートである。
ここでは、大げさでなく思わず「おおおお」と声を漏らしてしまった。
繰り返すが、アニメならともかく、漫画で思わず声が出てしまうことなど、なかなかないことだろう。
これは流川、格好良すぎる。
このイケメンっぷりで、このプレイはもはや反則だろう。
ちょっと桜木があまりに適わなさすぎて可哀想になってきた。
赤木晴子の目がハートになってしまうのも至極当然である。
こうしてはおれんと、試合に出してもらうように懇願する桜木。
そこで神の一声。安西監督が桜木の試合参加の許可を出してくれた。
というか、安西監督、ずっと存在感消してて、思わず「あ、そういえばいたんだった」と思ってしまった。
余談だが、この「桜木を試合に出してあげよう」と進言するときの安西監督だが、なぜか肌にスクリーントーンが貼られていて、まるでハワイ帰りのように日焼けしている感がある。
やはり安西監督、底知れぬものを感じてならない。このラスボス感は一体なんなのだ。

話は戻って、桜木である。
さあ、このチャンスを彼はモノに出来るのか??赤木晴子に良いところを見せ付けられるのか??
こちらまでドキドキしてしまう。
とんでもない跳躍力とともに、文句なしのスラムダンクを決めることが出来る・・・と思ったのも一瞬、なんと思いっきり赤木先輩の頭頂部にダンクを決めてしまった。
今度は思わず「痛い痛い痛いw」と身をよじってしまった。
漫画を読みながら、こんなにドキドキしたり、思わず口が動いてしまうのは新鮮だ。
それだけ、この「スラムダンク」の世界に没入してしまうのだ。
赤木先輩へのダンクシュートは、バスケ部メンバーには総ヒンシュクだったものの、安西監督の桜木を見る目は期待にあふれていた。
荒削りながらも、人並み外れた桜木のポテンシャルを見抜いたのであろう。
さて、場面はガラリとかわって、授業風景となる。
そうだった、この人たち、まだ高校生だった。もはや違和感しかない笑。
赤木先輩の学ラン姿など、もはやコスプレにしか見えない気さえしてくる。
英文を訳す赤木先輩。
まさか…!!赤木先輩、勉強もできるとは。
教科書に殴り書きされた「3-6 赤木」の文字からは、こんな知的な一面は読み取ることができなかった。
一方、流川は居眠りをして怒られていた。
寝ぼける様子などを見ると、どうやら彼はなかなかの天然キャラなようだ。
桜木のワル仲間の水戸も登場。
なんだか、最近この水戸というキャラに少しずつスポットライトが当たっている感がある。
表情もなかなかにアンニュイで、彼もまた奥が深いキャラ感がビシビシ出ている。
そしてそんな中、新キャラが登場。
一瞬、髪を黒く染めた桜木かと思った。
そして同時に、ジョジョの奇妙な物語に出てくるキャラクターかとも思った。
なかなかの顔の濃さである。
柔道部の青田という人物らしい。
そうそう、とても嬉しいことに1巻のレビュー記事にコメントを頂いたのだが、それによるとまだ2人ほどメインキャラが来るとのお話だった。
まさかこの人物がその一人か!?
ん…?そういえば安西監督もメインキャラだよな…。有名なセリフのせいで、馴染みすぎていてカウントするのを失念していた。
安西監督とこの柔道部の青田が、残り2人のメインキャラとみた!!
さて、モブキャラあるある「状況説明をしてくれるセリフ」のおかげで、赤木先輩と青田の関係性が大体分かった。
小学校からの親友かつライバルであり、青田はどうもバスケを「うわついたスポーツ」と決めつけ、赤木に苦言を呈しているようだ。
そして彼もまた赤木晴子に心を奪われた一人のようである。

それにしても、やはり見るたびにジョジョ感が拭えない。
なんだろう。表情がうるさいのかな。(決してジョジョを貶す意図はない)
青田は、なんと桜木を柔道部へ入部させようと企んでいるようである。
これには赤木先輩も心中穏やかではない様子。なんだかんだ、桜木のことを認めているんだろうな。
赤木晴子の体育の授業の様子をのぞく桜木と青田。
体育教師に取り押さえられそうになった桜木が、教師を軽く投げ飛ばすと、桜木の柔道としての才能をますます確信した青田。
なんだろう。心の声もうるさいな笑
まだ登場して数ページしか経っていないのに、このキャラの濃さ。
「スラムダンク」に登場するキャラクターは誰もがみなメインディッシュばりのパワーを持っているのがすごい。
赤木晴子の小学校~中学時代の写真と引き換えに、柔道部へ入れと桜木に詰め寄る青田。
さあ、どうなる!?と緊張が走る。
桜木の答えは実にシンプルだった。「写真はくれ」「だがしかし柔道部へは入らん」。
…。
それってありなんだ。目からウロコだった。なんて自分に素直なんだろう。
そうか、人間、ワガママを通すときも必要なんだ。
つい、相手の言い分をできるだけ通そうと、譲歩することを考えてしまうが、「イヤなものはイヤ」とハッキリ言っても良いのだ。だって人間なんだから。
なんだか感動してしまった。今後の生き方において、このときの桜木を忘れないようにしようと思った。
「スラムダンク」、処世術まで学べてしまうとは…。つくづく恐ろしい漫画である。
この桜木と青田が、これまた良いコンビである。
いや、二人は一応言い合いしているのだが、なんというか、まるでプラスとマイナスのようにガッチリとハマり合う感じなのだ。
青田の色んな「うるさい感じ」が、桜木の「素材のみで勝負してますが何か?」感と合わさると、絶妙なハーモニーを織り成すといってもいいだろう。青田、いいキャラだなぁ…。
並外れた身体能力によって、柔道部の現キャプテンを肩車で投げ飛ばしてしまう桜木。
たしかに柔道に向いてるのは疑いの余地もない。
しかし、やはり柔道部に入るつもりは毛頭ないという。桜木が放ったのは一言。「バスケットマンだから。」。
トリハダものである。
そりゃ、二人のやり取りをのぞいていた赤木先輩も白抜きになるのも無理はない。
着実に桜木に心を持って行かれていく赤木先輩だった…。(3巻へつづく!)
「スラムダンク」2巻を初見で読んだ感想まとめ
さて、これまた一気に読んでしまったが、これって本当にまだ2巻なの??
既に各キャラクターへの感情移入がすごいのだが。
ストーリーの緩急も相変わらずすばらしい。予想の斜めを行く展開、スピード感、ギャグとシリアスの絶妙なバランス。
いやはや、これほどまでに面白い漫画だったとは。
今はまだバスケでの桜木の活躍が思う存分には見れていないので、今後の彼の成長ぶりが楽しみでならない。
桜木花道、流川楓以外のバスケ部1年生のトリオについて解説します。
〇石井健太郎 眼鏡を掛けた坊主頭で流川のクラスメイト。フォワード控えです。
〇佐々岡智 真ん中分けの髪型でアゴがしっかりした子。彼もフォワード控えです。
〇桑田登紀 バスケ部1小柄で、アイドルみたいに可愛い子。ガード控えです。