チ。-地球の運動について-の部屋

作品概要

あらすじ

15世紀のヨーロッパ。ある宗教の教えが絶対とされ、地動説は異端思想として命の危険に晒される時代だった。神童と呼ばれた少年ラファウは、ある異端者との出会いをきっかけに地動説の美しさに魅了され、命がけの研究にその身を投じる。
ラファウの死後、彼の遺した研究と思想は、偶然それを発見した剣闘士オクジー、活版印刷で広めようとした移動民族のドゥラカなど、時代も身分も異なる人々へとリレーのように受け継がれていく。迫害や死の恐怖に直面しながらも、人々は知のバトンをつなぎ続ける。そして数十年後、一人の青年がその意志を受け継ぎ、学問として未来へつなぐ一歩を踏み出す物語である。