雑誌概要

『ヤングアニマル』は、白泉社が発行する月2回刊の青年漫画雑誌である。発売日は毎月第2・第4金曜日だ。1992年に、前身である『月刊アニマルハウス』からリニューアルする形で創刊された。略称は「YA」「ヤンアニ」などがある。

単行本は「ジェッツコミックス」や「ヤングアニマルコミックス」のレーベルで刊行されている。「ジェッツコミックス」の名は、本誌のルーツである1981年創刊の『少年ジェッツ』に由来する。派生誌として、現在は『ヤングアニマルZERO』が刊行されている。

特徴

本誌の特徴は、幅広いジャンルの作品と積極的なメディアミックス展開にある。

創刊時から、前身誌の『月刊アニマルハウス』より『ベルセルク』や『砂の薔薇』などの人気作品を引き継いで掲載した。1990年代には技来静也や柴田ヨクサルといった本誌出身の作家が登場し、誌面を牽引した。

2000年前後からはグラビア記事にも力を入れ、「ミスヤングアニマル」を開始している。また、『ふたりエッチ』に代表されるような性描写を扱った作品も掲載しており、成年コミック出身の作家も起用されてきた。

2000年代以降はメディアミックスを積極的に行っており、掲載作品の多くがアニメ化、実写ドラマ化、映画化されている。このメディア展開が、雑誌の知名度と人気をさらに高める要因となっている。

代表作品

以下に挙げるのは、本誌を代表する連載作品の一部である。

主な連載中作品

  • 『ベルセルク』(三浦建太郎):ダークファンタジーの金字塔であり、本誌の看板作品である。

  • 『ふたりエッチ』(克・亜樹):1997年から続く長期連載のラブコメディ作品だ。

  • 『3月のライオン』(羽海野チカ):将棋の世界を舞台に棋士の成長を描く物語であり、数々の漫画賞を受賞し、アニメ化・実写映画化もされた。

  • 『紫雲寺家の子供たち』(宮島礼吏):ラブコメディ作品で、2025年にテレビアニメ化が予定されている。

主な連載終了作品

  • 『デトロイト・メタル・シティ』(若杉公徳):過激なデスメタルバンドをテーマにしたギャグ漫画で、実写映画化、OVA化された。

  • 『エアマスター』(柴田ヨクサル):空中での格闘技をテーマにした作品で、テレビアニメ化された。

  • 『ホーリーランド』(森恒二):不良少年がボクシングを通じて自己を確立していく物語で、テレビドラマ化された。

  • 『藍より青し』(文月晃):大和撫子との恋愛を描いたラブコメディで、2度テレビアニメ化された。

  • 『信長の忍び』(重野なおき):織田信長に仕える忍びの少女を描く4コマ漫画で、3期にわたりテレビアニメが放送された。

  • 『あそびあそばせ』(涼川りん):女子中学生3人組の日常を描くギャグ漫画で、テレビアニメ化された。

  • 『上野さんは不器用』(tugeneko):天才中学生の不器用な恋を描くラブコメディで、テレビアニメ化された。

  • 『平穏世代の韋駄天達』(原作:天原、作画:クール教信者):神と魔族の戦いを描く作品で、テレビアニメ化された。