薫る花は凛と咲くの部屋

作品概要

あらすじ

強面だが優しい高校2年生の紬凛太郎は、底辺男子校・千鳥高校に通い、実家のケーキ店「Patisserie Plain」を手伝っている。一方、隣の名門女子校・桔梗女子高校に通う和栗薫子は、凛太郎の店に密かに通う常連客だった。桔梗女子が千鳥高校を毛嫌いする「溝」の深さを感じながらも、凛太郎は薫子が自分を気にせず会いたがる理由が気になり始める。

ある日、図書館で凛太郎と親しく話す薫子を目撃した幼馴染の保科昴は、男性嫌いから凛太郎を露骨に敵視し、友人の夏沢朔や宇佐美翔平と衝突。この一件を機に、凛太郎、薫子、昴、朔、翔平、依田絢斗の6人は交流を深めていく。夏の海で、昴は男性への苦手意識を打ち明け、それでも彼らと友達になりたいことを認め、皆は一層絆を深める。

凛太郎は、自分を真っ直ぐ受け入れ、いつも笑顔で元気を与えてくれる薫子への好意を抑えきれなくなり、夏祭りで告白。正式に交際が始まる。凛太郎は薫子の「大切な人」になるため、自分のトレードマークだった金髪をやめることを決意する。

その後も、彼らの関係は友人や家族、周囲の理解を得ながら深まっていく。それぞれの進路に悩み、葛藤しながらも、互いを支え合い、困難を乗り越えていく青春群像劇である。